前半では健康寿命を延ばすポイント2つをご紹介しました。1つ目は「腸」をきれいにすること、2つ目は「骨」を強くすることでしたね。今回は後半編ということで残りの2つについてご説明していきたいと思います。
健康寿命を延ばすポイント③
・血管を丈夫に
血流を高めれば、全身が老けにくくなる?!血管は、全身のすみずみに栄養素を送り届けて老廃物を回収する働きを担っています。年齢とともに血管は徐々に老化し、しなやかさが失われますが、血管の老化は全身の臓器の老化へとつながるので要注意!末端が冷え、とくに足が冷たくなる、平熱が低い、舌の裏の血管が黒ずむ、静脈瘤ができる、といったサインがあれば、血管の老化が進行している可能性があります。
「血管力」を維持するには、血流の滞りを改善するケアや、腎の若さを保つケアが重要です。血流をよくする香味野菜や青魚をとり、日常的に体を動かして血流をよくしましょう。また、貝類などの魚介類には、腎の力を高める働きがあります。
<血管を丈夫にするヒント>
★毎日少しずつでいいのでカラダを動かすこと
運動は週末だけ行うよりも、毎日行うことが大切。いつもより歩幅を大きくして早く歩く、エスカレーターではなく階段を使う、家庭菜園を始めるなどしてカラダを動かす機会を増やしてみてください。
★血のめぐりを良くするお茶を飲む
さんざし、マイカイ花、ローズヒップなど、血のめぐりをよくする働きがあるお茶を飲みましょう。さんざしはドライフルーツとしても売られていますが、熱湯でじっくり抽出し、甘いお茶として飲んでもかまいません。
★香味野菜で作り置きのたれを
ねぎやしょうが、にんにくなどの香味野菜には、血の巡りをよくする働きがあります。これらを刻んで醤油やオリーブオイルに漬けておき、料理に使ったりすると便利です。さらに、腎の力を高める干しエビやホタテ貝柱を加えてもGOOD!
健康寿命を延ばすポイント④
・心を元気に
新しいことに触れて心のエネルギーを高めましょう。老化期は、「喪失経験」が重なります。自らの若さを失う、友人やパートナーを亡くす、長く飼っていたペットとの別れなどです。また、更年期にうつ状態になったまま、老年期うつに移行してしまう人も。
心のパワーダウンは、全身の栄養源である「血」とエネルギー源である「腎」が関係します。ふだんから、血や腎に栄養を送る赤い食べ物、黒い食べ物をとることに加えて、心のパワーを高める食べ物や飲み物で、元気をつけましょう。別れを経験して心にぽっかりと穴があいたら、その場所を埋めるよう心掛けると、心だけでなく、体の若さも保っていくことができます。
<心を元気にするヒント>
★新しい趣味、生き方を取り入れる
喪失経験によって心のパワーが低下したら、新たなことを始めてみましょう。新しい友達をつくる、新たな趣味を始める、相手によい印象を与える話かたを学び、実践してみるなどが良いでしょう。自然と外交的になり、心の元気がもどってきます。
★心を元気にする食べ物、飲み物を 漢方では安神(精神安定)作用を持つ食べ物として、なつめやゆり根、全粒粉、魚介のかき、はすの実、卵黄が有効とされています。牛乳も安定作用があるので、寝る前にお茶を飲むなら、濃い目に淹れたカモミールティーやなつめ茶をミルクで割ったホットドリンクを飲むことをおススメします。