世の中には「美の神様」が存在するのをご存知ですか?
病院が、内科、耳鼻科、美容外科、と専門分野ごとに分かれて存在しているように、神社やお寺にも専門分野があるんですよね。
たとえば、京都の八坂神社には「美御前社(うつくしごぜんしゃ)」という、美を専門とする神様のお社があります。境内には数々ののぼりが飾られており、そこには美容院やネイルサロンやエステサロンなどの名前が刻まれています。
美に関する仕事をしている人や、美しくなりたいと願う人は、このお社まで行ってお参りをし、手を合わせるわけですが、果たしてその御利益って本当にあるのでしょうか?
考え方は人それぞれと思われますが、筆者はこういった神社やお寺の御利益は、確かに「ある」と考えます。
お参りをしたり、お守りを買ったりする行為は、病院で診察を受けたり、薬を飲んだりする行為と、確かに質が違っています。
物質的に作用を及ぼすわけではないので、すぐに効果が現れたり、目に見えて科学的に証明できる変化があったり、ということはないかもしれません。
しかし、診察や薬の処方が「目に見える世界」のアプローチであるのに対し、参拝やお守りの購入は「目に見えない世界のアプローチ」です。証明こそできなくても、潜在意識の世界において確実に深い影響を及ぼしていると言えるでしょう。
潜在意識の世界については、未だに解き明かされていない謎が多い上、我々が認識できる顕在意識の何十倍もの壮大な世界を有していると言われています。
「ここでお参りをしたんだから絶対に大丈夫!」「ここで買ったお守りを身に着けていればもっと綺麗になれる!」そんな信念が心の奥底に芽生えると、確かに人はその影響で綺麗になっていくと考えて間違いなさそうです。
人間の心は繊細でありながらも、身体に対して絶大な影響力を持っています。実験では「なんだか顔色悪いけど大丈夫?」と、たった3人に言われるだけで、「思い込み」から本当に体調を崩してしまうなんて言われています。
有名なところでは「これは絶対に効く薬だよ」と言われて飲めば、ただのうどん粉であっても病状に対して効果を発揮するという実験結果もあるほど。これは専門用語で「プラシーボ効果」と呼ばれている現象です。
ちなみに筆者は、美御前社でお参りをしたところ、翌日に不思議な力を感じ、数日間だけ口が大きく開かなくなりました。おちょぼ口程度にしか開けられないので、その結果、いつものペースでものを食べることがなくなり、綺麗に数キロ痩せることができたという体験をしています。まさかと思うかもしれませんが、一緒に参拝した母にも全く同じ現象が起きました。
御利益を強烈に信じているからこそ起きた現象なのかもしれませんが、神秘的で興味深い体験でした。
その逆に、神様や高次元の存在に対して疑いが強い人は、どんなにお参りをしてもその御利益を得ることはないでしょう。しかし、そんな人でも美御前社の鳥居にツバを吐きかけたり、お守りを靴の裏で踏みつけたりはできないはず。何故できないのかを真剣に考えれば考えるほど、本当はそこに神秘的な存在があることを認めている自分に気づくでしょう。
美容の神様にお参りをすると綺麗になれるのは、参拝をすることにより、目に見えない潜在意識の世界を書き換えることができるからであると思われます。
信じていればいるほど、御利益の影響は大きく、逆に強い疑いを持っていると御利益らしきものは得られないでしょう。
しかし、どんな人でもありがたい鳥居やお守りに対して侮辱的な行為をすることについては、なんとなく「できない」はず。その「なんとなく」に、神秘的な存在が宿っている気配を感じてみてください。